キャラクターデザインについて

キャラクターデザインのプロジェクトや考え方。




Sep. 2017 | 増やさない

先日「学校再発見バラエティーあほすき」という番組のある企画で力を貸して欲しいとオファーがありました。
内容は「大阪大学」のブランド力が無いと悩む学生がブランド力と認知度を高めるためにどうすればいいのかという悩み相談。


まず、正直十分すぎるほどブランドバリューはあると思いますよと思いながら色々聞いていくと、学生さんたちは何やら新しいマスコットキャラクターを作りたいと。しかしよく聞くと阪大にはもう既に「ワニ博士」というマスコットもいるみたい。


う〜ん、、、。根本的にマスコットキャラクターは個人的には反対。
目立ちたいからとか、PRするものがないから無理やり生まれたものが多く、コンセプトに一貫性がなく、一過性ものも多い。(たまに良いのもあることは確か)





そこで学生さんたちと話を深めると阪大には、いかにも阪大=「いか阪」と呼ばれる
いかにも真面目で阪大ぽいという阪大生の呼び方があるらしく、それをキャラクターにしてはどうかという話になってきた。


キャラクターを「乱立させることは本当に危険」。やはりキャラクターなのかと思いながらも、そうなればそうで、ワニ博士と何か繋げれる筋道がな〜んとなく見えてきた。


ワニ博士は実は実在しない架空のぬいぐるみで、そのワニ博士という被り物を被っているのが真面目で本当は明るく社交的に振舞いたいのに振る舞えない大阪大学工学部3回生の「いか阪」が汗かきながら入っているという設定はどうだろうかと。


ワニ博士は努力家でとても賢い。でもそれは「いか阪」自身。
世間の阪大生のイメージとぴったりなのである。それに被り物を被った瞬間、
「お茶目」で「社交的」に振る舞えるもう一人の自分がいる。


これなら2つあるようで1つにまとまるし、何か設定がシュールで面白い。
といわけで少しシュールな絵のタッチといか阪の「小松秀作くん」をつくってみました。


個人的なお気に入りの設定は「すべてにおいて機能性重視」「ゲームのキャラクターにはしっかり自分の名前を入力」「レジ前で買った商品とレシートとの照合をする」「寝るときもメガネ着用」


展開としてLINEスタンプ配信。チャリの漕いでるシーンとかはかなり好きです。
「今から向かいます」!


阪大の広報の方達には結構好評だったみたいで。
ものごとを裏返しで考えると面白くなりますね。
デザインとは表面上のものではなく、考えの辻褄を合わせることがとても大切なんです。







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