日々のプロジェクトやデザインについて

日々のプロジェクトや大阪でのデザイン会社としての考え方。




Apr. 2021 | 「守る」難しさ

得たものを守るということは非常に難儀である。
攻めている時はアドレナリンで溢れ、怖いもの無しだ。



ボクシングでも世界チャンピオンになった瞬間から
王座奪取ではなく、常に王座転落という恐怖との戦いになる。
常に挑戦者の気落ちで取り組むという答えがそれを物語っている。



経営やブランディングでも同じことが言えたりする。
起業当初やブランドを構築していくフェーズは常に新しいことだらけでモチベーションが上がる。
見えないものがやっと形となり、動き出し、それが成果として顕著に現れ出す。
そして知らぬ間に他を抜き、言わば飛び抜けた状態。



この状態の時にどう向き合うかが非常に大切だと思います。
今のブランドに馴れが生じ、慢心するのか。
今のブランドを現状維持しようとするのか。
将又、「前進への破壊」を行うのか。



現状維持ということは結局、下落・後退を意味します。
それも緩やかな下落。気づけば頂が遠く見えるほど遠くなっている。



ブッタの教えで
全ては創造→維持→破壊の繰り返しである
という言葉があります。
前に進むには一度破壊することが大切。
しかし皆、破壊は怖いし面倒だからから嫌います。
だから考えの古い企業はそれについていけず結果、廃業倒産するしかないのです。
伝統を捨てるのではなく、「残すべきところと破壊すべきところを見極めよ」という解釈です。



破壊からの新しい創造。
ブランディングの成功と失敗の分かれ道は正にここです。
今までのクライアント様を見ていて感じます。
中途半端に残すと失敗する。
成功には理由がある。また失敗にも理由がある。

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