化粧品ブランディングプロジェクト

今回のミッション/ブランディングご依頼の経緯

香椎化粧品のポテンシャルを正しく伝えたい。
其れは香椎化粧品の根本である、素肌を美しくしたい、肌の悩みを持った人たちを助けたい。
皮膚理論から考えた安心安全な製品づくりという哲学に対し、
試行錯誤し拘ってきた事を抜け目なくビジュアライズしたい。



そして派手な広告や宣伝をする事なく、香椎化粧品の温度感を保ちながら、
既存顧客様にはもっとロイヤリティを。まだ知らぬお客様にはカシー化粧品の拘りを伝えていきたい。

と常務の小林様より未来のご相談をいただき、
本ブランディングプロジェクトがスタートしました。

「写真」で伝える、哲学の結晶。

論より証拠。
10000文字の文章よりたった1枚の写真で伝わることがある。
京都にある清水寺。ご存知の方も多いかもしれませんが、数年前から一気に写真のレベルが変わりました。
それによる効果は絶大。特に海外からの異常なる爆発的人気の着火剤です。
写真によるブランディングの効果をしっかりと理解し行動に移しているのです。



様々な会社のブランディングをする中で、「写真」に関してある法則があります。
写真素材を多く使う会社は「短期的には売上が伸びても長期的には成功しない」という法則。
amanaやAdobeやPIXTA。素材写真から何か関連性のある、似た様な写真を取ってくる。
これら写真提供サービスにある写真は確かに良質なものもあります。
しかし自社の拘りを伝える場面で、果たして其れで事足りるのでしょうか。



拘りは、その会社にしかない独特なイズムの集約です。
当然その集約されたものが素材写真で販売している訳もなく、当然イズムと遠ざかざるを得ません。
ブランディングの中心である「イズムの集約」の崩壊が早くもこの時点で起きてしまうのです。



今回、香椎化粧品様のコーポレートサイト、SNSなど外部に出る全ての写真を撮影しています。
コンセプトや商品写真、スタッフ写真だけではありません。コラム(所謂ブログ)もです。
中小企業の多くは、前述したコンセプトなどの主要部分のみプロのカメラマン撮影のケースが多いでしょう。
それ以外は自社で広報担当がスマホや一眼で撮ってアップしたりというパターンです。



ブランディングの極意をお伝えします。

「ブランドは小さな積み重ねから出来ている」

例えるなら、、、リッツカールトンという洗練された空間でも、
店員の制服が臭い、汚い、髪の毛がボサボサ、爪が汚い、お客様の利き手も見ていない、
水が無くなっても気づかない、床にゴミが落ちてる、お茶より先にケーキを出す、盛り付けもダサい。
これでは表面的には良くても高いロイヤルティは生まれません。



これと全く同じです。メインコンテンツではないコラムなどの細かい点に気配りをする。
これがブランディングで重要な「小さなことの積み重ね」なのです。
そしてコラムの文章までも、全て毎月のブランディングミーティングで漏れ無くチェックし、
文章の温度感、伝えるべきことを細かくディスカッションしていきます。



だからこそ完璧なブランディングが成立するのです。
香椎化粧品様のコーポレートサイトやinstagramを一度ご覧下さい。



株式会社桶屋は世界観を統一し、完璧なるブランディングデザインをするべく、
こういった細かい所に目を配せ、ブランディングを行います。
本当のブランディングを求めるのであればご相談ください。全て統一します。

デザインのプロセスと解剖

<香椎化粧品70年の哲学が集約されたロゴ>




<ロゴコンセプト>


真の肌に良い研究を重ね70年。そこから全ては始まった。
美しい肌への追求、美の探究とずっと向き合ってきた。そしてその魂が今も受け継がれている。
その受け継がれてきた魂、想いを一つの象徴に可視化しました。
このロゴのモチーフには様々な意が込められています。



◉日本の女性の繊美さと象徴(繊細で美しいさま。繊麗。)

「美しい素肌を育む」香椎化粧品。
その素肌は透明感があり艶やかで、キメが細かく繊麗であり、古来からの日本女性の美しさの象徴である。
その様を繊細なラインと三日月で表現し、撓やかな日本女性をシンボライズするかのようにデザインでアウトプットした。
そして、日本らしさを感じるこのロゴマークは、日本国内だけではなく、海外に香椎化粧品が旅立った時に
日本らしさを感じれる、日本を誇れるデザインロゴとした。



◉満ちていくもの

「月」と「人間」は切っても切れない自然の摂理で繋がっている。
この三日月の語源は「Crescere=成長する、増大する」。
つまり欠けているのでは無く、三日月から満月へ満ちていく、向かっていく様子を表している。
満月までの「満ちていく期間」は香椎化粧品を肌に浸透させ、肌細胞の成長・再生(=満月になっていく様)することをも形取っている。
そして、企業として香椎化学工業株式会社も同じく、永久に終わることなく成長し、繁栄していく、
それらの意味を込めて、何十年、何百年経とうとも変わらぬ、「むしろ変える処が無い」普遍的なデザインを考えた。



◉鏡と向き合う「わたし」

スキンケアをする時、鏡の中の自分と向き合う。
たとえば、神社では必ず御神体として丸い鏡が祀られており、
自分の「我」を取り去ってお参りすれば清らかな心になれるとされている。(かがみー「が(我)=かみ)
そんな風にスキンケアをして自分の肌と向き合う。
ていねいに美しい素肌を育むために。
素肌の自分と向き合う「鏡」の輪郭をイメージしたデザイン。

<ロゴをカタカナ/英語から漢字に変更した思考プロセス>


ロゴタイプである「香椎化粧品」には敢えて漢字を用いている。
上記コンセプトにも記したが、日本らしさを表現する上で「カシー」とカタカナ表記では無く、ましてや「英語」でも無く、
美しい漢字で「香椎」とし、しなやかで繊美なイメージを出すためにオリジナルフォントを考案した。


上のホワイトボード写真は、ヒアリングの中盤の方でふと「カタカナや英語」に違和感を覚え書き記した。
ブランディングを考える上で様々な視点から物事を発見し、検証していかなければならない。
今あるものを一回破壊することは勇気のいることだが、其れがいずれ良い結果で帰ってくるなら妥協することは無い。

<サイン>










ブランドをどう伝えていくか。
いくら哲学や拘りが強くても「デザイン性」によって、
「お客様が入りたいかどうかの選択が脳の中で自然と処理されている」
という大きなハードルが存在することは事実。


また、今回繊細なブランドロゴ故に、形状の細さのOK、NGゾーンも設定。
物理的に建築物や箔押しなどの際に絶対にこの問題に当たる事から、
印象やデザイン性を壊さないように調整することが重要。


※↓下記の写真は以前のカシー化粧品ロゴを配しているもの



<ウェブサイト>












香椎化粧品コーポレートサイト
https://cathy.co.jp/

<ウェブサイトコピーライティング>
化粧品ブランディング
商品紹介の上部に敢えて9つのブランディングイズムを

「何度目の試作テストなんだろう・・」
●すべての人に使えるような、肌に優しく安全なものをつくりたい。
●肌に良い美容成分もたっぷり使いたい。
どちらも叶えることが、香椎化粧品の真髄です。


試作品ができると、まず香椎化粧品の社員や全国の美容部員に試してもらいます。
すると理論上はこれで大丈夫なはずなのに、肌では思ったような結果が出ない。。。
そこでまた肌への効果、防腐のバランス、全成分の見直し、何がダメなのか、時には開発全体で大会議にも発展します。


肌が敏感な社員や、悩みを抱えた美容部員が使えなければ商品の販売はできません。
私たちは刺激テストと改良を何度も繰り返し、まずは社員全員が使える化粧品づくりからスタートします。
身近な人から幸せにする。それがより多くの肌に悩める人を幸せにするための第一歩だと考えております。

<※コピー一部抜粋>




ウェブサイトのコンテンツ作りは一朝一夕では終わらない。
どう見せれば読んでもらえるか?どう見せれば頭にスッと入るか?
特にこの大切なイズムは量が莫大になり読んでもらえない。。。
など様々検証し、敢えて商品紹介の上に配置することに決めました。



今回のブランディングの肝である「価値の伝達」
それを一番のページ訪問数の多い商品紹介の上部に配置することで、
商品へ辿り着く前に、まずはタイトルと写真だけでも記憶に残す。
そんな狙いがあります。



やはり薬事法の関係上表現できないことはあるが、
この9つのブランディングイズムのコピーライティングにはかなりの時間を費やし制作した。
眼に見える以上の、それに関する消息を出来るだけわかりやすく表現した。

<モデル写真撮影>




化粧品ブランディング















































ブランドイメージを司るモデル選定

モデルは有名どころを使えば良い広告塔になる。。。
それは大手の戦略で中小企業で、そのやり方は頂けない。
また、それが果たして正解かと言われると、そのモデルさんとその企業イメージが合っているのなら良いが、
有名だからという理由で、モデル選定をするとブランディングの崩壊に一歩近づくだろう。



香椎化粧品のメインモデル選定も一緒にさせていただいた。
透明感があり、コンセプトである「素肌を美しく」というイメージに近い方を選定した。
ブランディングとはこういった所に携われるからこそ、一貫したイメージが創出できる。
単にスポットで撮影だけをしているのと雲泥の差が出る。

<撮影インテリア小物セッティング>






















株式会社桶屋には多種多様な小物や家具、陶器、本が揃っている。
今回のイメージは「都会住まい・暮らし楽しみ家具などにも拘りがある」など撮影によってコンセプトが違うことから
その撮影に合わせ部屋を探し、その部屋にインテリアコーディネートを施す。



スプーンはクチポールのGOAテーブルスプーン ホワイト・ゴールド、お皿は丹波焼きでも少々モダンなものを。
ルイスポールセンのPHもヴィンテージだとやりすぎ感が出るので現代のもの。
キャンドルはビュリー、本はパウルクレーの鮮やかな布地のものや、有元利夫の抽象的なものを。
など様々なシチュエーションに合わせセレクトし、ディスプレイを行っている。

<商品写真撮影>






























基本的に過度なレタッチにしない。透明なる朗らかさを追求したい

商品撮影の時、心掛けている事は過度なレタッチやトリミングをしない事。
後からレタッチをすればするほど自然からはかけ離れていき、
添加物・保存料だらけのケミカル食品のようになってしまう。



素のままであること=心に届く写真だと信じている。
だからこそ現場でのライティングやセッティングに手間を掛け、
透明なる朗らかさを追求することに意識を向けている。

<ブランディング写真撮影>
















1つ1つの写真が香椎化粧品のイズムを映し出す

「開発から商品販売まで人の想いが詰まった化粧品」というイズムを表現した写真たち。
冒頭でも記したように、1枚の写真で伝えれることがある。
いつの時代も写真の訴求力は凄まじく健在である。

<SNSブランディング>


SNSの投稿写真だけではなく「順番」もディスカッション

香椎化粧品様のインスタグラムの投稿についても、かなりの時間を費やしディスカッションした。
SNSが重要という事は言わずとも承知の事実ですが、ではそれをどのように運用し、
写真の世界観までコントロールすることがブランディングでは大切。
毎月毎月、並べる順番、コピーライティング全てチェックしてこそ真のブランディングと言えるでしょう。

ブランディングと写真の関係性





















写真を通してブランディングシンキングを。

写真は、ブランドのアイデンティティを視覚的に表現するために不可欠な要素。
だからこそ香椎化粧品の皆様にも写真のイロハをかなり詳細に伝授して参りました。
其れ等を学ぶことにより、ブランディングに対する個人のマインドセットが発端となり、
企業や組織のマインドセットに結果繋がっていく。



香椎化粧品らしさとは何か、ブランディングメンバー全員で真剣に考え、悩む。それが本当のブランディングなのです。
デザイナーやコンサルタントに任せきりではダメ。
その場は良くても必ずサボったシッペ返しはどこかでやって来ます。



不景気であれ、好景気であれ、やる事は同じ。
驕る平家は久しからず。勝って兜の緒を絞めよ。
確固たるブランディングを確立し、いつの時代にも負けない強靭な企業を目指しましょう。



株式会社桶屋では、根本のブランディング手法は同じですが、
企業様によって様々ブランディングをカスタマイズして参ります。



歴史あるブランディングの強い老舗企業は決まってこう言います。
景気後退は「ブランドを構築し、市場シェアを拡大する絶好の機会」であると。
ITバブル崩壊時、多くの企業はコスト削減のために販売促進・広告費を削減し守りに入った。
しかし、その時もブランディングを意識し、ブランド構築を止めなかった少数派の企業では、
景気回復後に利益率増・市場シェアを広げるに⾄った。



ライバルが手を引いた時こそチャンス。
どんな投資でも暴落時にどれだけ冷静に相場を観測し、涼しい顔をして買えるか。
2023年はスタグフレーションが発生し、倒産件数が増加します。
この何十年に一度のチャンスと捉え、自社のブランディングを強化してください。


ブランディングは費用ではなく未来への資産形成を司る大切な投資です。





香椎化粧品/香椎化学工業株式会社様

所在地:〒536-0007 大阪府大阪市城東区成育2丁目14-24
https://cathy.co.jp/

創業:1952年
従業員数:160名

まずはお気軽にご相談ください。


Copyright(c) All 株式会社桶屋. All rights reserved.