製造業の展示会ブースデザイン|新しい販路開拓へ

展示会はブランディングに欠かせない重要な認知活動




NCC株式会社様|KEEP FINE PLUS|インテリア ライフスタイル 2025


ホームセンターの水栓金具売場に並んでいた製品を、
百貨店やキッチン用品専門店の売場へ昇華させたい。
2022年に始まったNCC株式会社様のブランディングには、この明確な目標があった。
同社が開発する抗菌製品は、優れた抗菌めっき技術を持ちながらも、
その性能の違いを十分に伝えきれていなかった。



東京ビッグサイトで開催された「インテリア ライフスタイル2025」は、
約3年にわたり築いてきたKEEP FINE PLUSというブランドを着火させ、
実際の市場へ向けて大きく発信する舞台となった。



ロゴCI設計から始まり、ウェブサイト、EC、パッケージデザイン、
会社案内や商品パンフレット、写真、映像までを一貫して整え、
最後にこのKEEP FINE PLUSをどう世間にお披露目するのか。という試金石。



初めて出会う多くのバイヤーの眼に留まらせ、
抗菌技術の優位性を理解してもらい、製品を適切に評価してもらうこと。

そして、この確固たるブランドの世界観を理解してもらい、
従来の低価格帯の商品とは違う売場へ商品を届けていくことを目的としていた。



<展示会後の結果>


展示会後、KEEP FINE PLUSの取扱先はさらに広がり、
高島屋オンライン、212 KITCHEN STORE、マルイ、ディノスなど、
百貨店やキッチン用品を扱う販売店にも展開されるようになった。
当初のヒアリングで語られていた「日用品売場へ進出したい」という希望が、
現実のものとなった展示会であった。



RESULT展示会後の取扱先

  1. 01.高島屋オンライン
  2. 02.212 KITCHEN STORE
  3. 03.マルイ
  4. 04.ディノス

バイヤーに興味を持ってもらえるようなデザイン設計が大切

情報は至ってシンプルに。キラーワードで刺す。

僅か4時間で菌が100分の1以下。抗菌効果は半永久的。
他と何が違うのか?一瞬で惹きつける強いワードは、展示会では欠かせない。
通過する来場者とバイヤーの足を止めなければならない。

長期間掛けてヒアリングとコンセプト設計をしてきたからこそ
KEEP FINE PLUSの強みを遺憾無く表現することが可能となる。
1回や2回の打ち合わせやヒアリングでなし得るものではない。






徹底的に清潔で美しい空間を目指す


KEEP FINE PLUSの抗菌ブランドイメージとして
清潔であること。透明・クリア感という所の印象を空間全体から演出したかった。
いくら言葉で「抗菌で清潔なんです」と唱えても体感するものが伴わなかったら頭に入ってこない。
人の感覚というものは非常にシビアで繊細だ。
その感じる設計を間違えれば、このような展示会では成果が出ない。
だからこそKEEP FINE PLUSの抗菌ブランドイメージの意図を精密にアウトプットしなければならない。



この背面のブルーはKEEP FINE BLUEと呼ばれるオリジナルカラーであり
単なる鮮やかな青ではない。青緑のニュアンスを含んだ寒色に、適度な深みを持たせている。
それは金属の冷たさ、水の清らかさ、技術の精密さ。それぞれ異なる性質を、一つの色彩によって結びつけ
企業が培ってきた抗菌技術を視覚的に印象づける役割も与えている。



またこのラックにも面白いコンセプトが眠っている。
目を凝らして欲しい。よく見るとこのラックはKEEP FINE PLUSのロゴから
インスピレーションを受けてつくった特注のラック
なのである。
このような目には見えにくい拘りの集合体こそが善き空間となっていくものだ。











シルバーを引き立てる光源の扱い

次はこのブースの「光のデザイン」について触れていきたい。
今回展示する商品の大半は光沢のある銀色。
銀色の製品を美しく見せるために、照明を明るくする。
実は、これほど安易で危険な考え方はない。



ステンレスのような金属は、表面の仕上げによって程度は異なるものの、
鏡面反射(Specular Reflection)の性質を強く持つ。
つまり、私たちが見ている金属の光沢とは、製品に当たった光そのものではなく、
表面に映り込んだ光源と、その周囲の明暗なのである。
だからこそ、鑑賞者がどの高さから、どの角度で製品を見るのかによっても、
金属の表情は大きく変わる。ここで考えるべきは照度(lx)だけではない。
人間の眼に入る輝度(cd/㎡)の分布である。




全体を均一に照らせば、明暗差を失った金属はかえって平板に見える。
反対に、明部と暗部を適切に共存させれば、金属の輪郭や表面の起伏が現れる。
光を当てない面を意図的に設け、金属の輪郭を美しく見せるためのライティングとした。









製造業にとって展示会とは、単に商品を並べるための場所ではない


その先のブランドの記憶へ。



展示会ブースを考える時、製品の数や情報量を増やしたくなる気持ちはよく分かる。
限られた出展期間。決して安くない出展費用。
しかし、製品を所狭しと並べ、壁面を商品説明で埋め尽くすことが、最善ではない。
来場者は一つのブースだけを見に来ているわけではない。
数多くの出展企業を見て回る中で、興味を持ったものに足を止める。
つまり、全ての情報を伝えようとするのではなく、
まずブランドとして何を見てもらいたいのか、何を記憶に焼き付けたいのか
をアイデンティティとして決める必要があるのだ。




展示会場で目にしたKEEP FINE BLUEは、
後日、百貨店の売場やウェブサイト、製品パッケージにも現れる。
マーケティングにおいて、色彩は単なる装飾ではなく、
ブランドを識別するための視覚資産(Distinctive Brand Asset)にもなり得る。



繰り返し目にすることで製品の記憶と結びつき、競合商品が並ぶ売場においても、
ブランドを認識する手掛かりとなるのである。
確かにビッグサイトの展示会ブースは三日間で解体される。
しかし、そこで伝えたブランドの価値はその後継続させなければならない。



一過性の集客で終わらせず、製品の認知から理解、選択、そして信頼へ。

私たちが今回の展示会でアウトプットしたかったものは
その先までを見据えたブランディングデザインである。












CLIENT|NCC株式会社様
BRAND|KEEP FINE PLUS
EXHIBITION|インテリア ライフスタイル 2025
DATE|2025年6月18日〜20日
VENUE|東京ビッグサイト 東4ホール
BOOTH|E4-A018
SPACE DESIGN / CREATIVE DIRECTION|株式会社桶屋


関連制作事例
KEEP FINE PLUS|パッケージデザイン
KEEP FINE PLUS|名刺デザイン
KEEP FINE PLUS|封筒デザイン
KEEP FINE PLUS|製品パンフレットデザイン
KEEP FINE PLUS|会社パンフレットデザイン
KEEP FINE PLUS|公式ウェブサイト
KEEP FINE PLUS|公式ECサイト


















Copyright(c) All 株式会社桶屋. All rights reserved.