展示会ブースデザインやディレクションについて

日々のプロジェクトや大阪でのデザイン会社としての考え方。




Apr, 2015 | ウェルビー京都様住まいの展示会ディレクション

「桶ちゃんに全部任せるわ」



そんな一言から始まりました。ウェルビー京都さんはLPガス販売や住宅リフォームを扱う会社さんです。3年前からお付き合いはスタートし、ホームページやチラシ、その他販促物のお手伝いをさせて頂いています。



その中で定期的に展示会を開催されていて、その展示会も自社でやってきたものと違う見せ方をしたいという事でお仕事を頂きました。
ウェルビー京都さんのいつものやりかたはコンロやお風呂を並べて「いらっしゃい」です。



自分がお客さんの立場に置き換えて考えてみるとコンロやお風呂はなかなか買い替えるタイミングは無いし、家を建て替えたor壊れた時くらいしかなくてこの売りスタンスはどこかでシフトチェンジしなければ、いずれ詰まってくるとお話をしてディレクションをさせて頂く事になりました。



「古くなったから変える」ではなく、「こんな空間にしたい」という相談が来るような仕組みづくり。
ウェルビー京都さんの一番の強みはスタッフさんの丁寧さ、レスポンスの速さ等の人間力を生かした接客です。
一度話すと親身になって話しを聞いてくれるので、そこまでの導線を考えました。
今回は売るではなくお客さんとただただ話す、「仲良くなる事」。



その為にはデザインの力は大切です。
入り口付近には「こんな部屋にしたいな〜」と感じるディスプレイと「でもこんなに簡単に部屋は変わるんだ」という気づきを与える仕掛け。キッチンやお風呂等の展示品は置きましたが一番奥に配置しました。人は売られる要素が強いと嫌悪感を抱きます。
その売られる要素をほぼ消し去り、中で紅茶を座って飲んでもらったり、木のプランター作りのワークショップを行いました。



特にワークショップは作っている間「必ずお客さんと話せるチャンスタイム」なので後はその時間にどう仲良くなるか。
トンカチでトントン、もうちょっと左です〜釘持っときますけど手打たんとってくださいよ〜とかやっているうちに自然に仲良くなります。



結果、どんどん人だかりができ、通りがかりのお客さんから話しかけられ、パンフレット頂戴〜などと声を掛けられ、今までの展示会と違う反応が起こり始め「現調」依頼、(お客様のお宅に行かせてもらって見積もりを取らせてもらう)をたくさん頂けました。



間接的に伝えるということが結果直接的に伝えるということを大きく上回る。
同じものが競合しているマーケットでは必須な戦略です。
拡声器で安いですよ〜と叫ぶ時代は終わりました。





満員御礼ワークショップ






Copyright(c) All 株式会社桶屋. All rights reserved.