工務店ブランディング成功事例

今回のミッション/ご依頼の経緯

10年 30年 50年 100年の未来を考えてお客様のお家をつくる。
お客様のご要望をじっくりとお聞きし、それを噛み砕き、寄り添い、
それが合っているのか答え合わせを繰り返し、 素材、人、技術に拘り、ひとつのお家を考えている平岡工務店。



お客様のことを深く考え、時間を掛けて1つのお家を建てているつもりだが、
いまいちその事や価値がお客様に伝わっていない。
そして他の工務店と同じように見えている(同質化)ことから抜け出したいとのご依頼でした。

思考のプロセス

ポイントは見える化されていない、散らばっている価値をどう1つの箱におさめるか。
価値は綺麗にわかりやすく収まっていなければ、
ユーザーにきちんと価値を伝えることが出来ません。



「噛めば噛むほど味が出る」
話を聴けば聴くほど良さが出てくる。
良いところはたくさんあるのに今は散らばっている。「平岡工務店の魅力」をどう1本の道筋にまとめていくのか。
当時使われていたホームページでは自分たちのコトを全然表現できてないという悩みの意味がわかった気がしました。



その「表現」というのは簡単ではありません。
リブランディングのポイントはスフィア(球体)的に捉えるということ。
「丁寧にお家づくりをしています」
という表現は耳にタコが出るくらい聞き飽きた言葉で、
今の時代を生きている消費者にとっては何の引っかかりも無い言葉。



スフィア(球体)は360度です。
この「丁寧にお家づくりをしています」は1方向しか見えていない発想で
モノゴトを多角的に360度、裏側や側面などから見ていく必要があります。



桶屋のヒアリングとはそのためのヒアリングです。
ただヒアリングシートに書いてもらった内容をそのまま読み上げているだけではありません。
いつもその言葉には何が隠されているだろう、何が眠っているだろうと傾聴します。

「年間6つの新築」という全てを凝縮した1フレーズ

平岡工務店の新築の新築は年間6つしかできない理由があります。
年間6棟だけの考え抜かれたお家。
お客様のお話をよ〜く聞き、会話の中で解を見つけていく。
事務所に持ち帰り、頭の中でずぅ〜と巡らせる。それを何回も何回も繰り返し、最適な解を導き出す。
1人1人に時間を掛け、暮らしと向き合うと自然と「6棟」という平岡工務店としての最適な解が見つかりました。



このコピーを生み出すことに半年費やしました。
平岡工務店の全てを余すことなく理解し、足し過ぎでもなく、引き過ぎでもなく、
丁度いい言葉は何かと。

平岡工務店の全てを一つのコピーで伝えたかった。



ブランドリリースとともに顕著に結果が出ました。
営業するのではなく、興味を惹きつけ、気になってお客様からどうゆうこと?と。
こちらが頑張って売るのではなく、お客様から聴きにくる。
明らかに矢印が変わりました。この矢印の向きを変わることがリブランディングの効果です。



大事なことは、金にモノを言わせて何でもかんでもCMや雑誌や広告やを打つことではない。
ブランディングで軸を築き、最小限の広告で最大限のパフォーマンスを得ること。
今も尚、平岡工務店の新築6枠はすぐに埋まり行列を成しています。





CI キャッチコピー/グラフィック




お客様との繋がりを「ものがたり」として表出化。

ハウスメーカーや工務店の鉄板定番メニュー「お客様の声」。
直筆で書いてもらったアンケート用紙を画像データで貼り付けたページ。
お客様の本質はそんな事を見たい訳ではありません。



そんな嘘か誠かわからない情報で心理を操作出来る時代は終焉です。
お客様が知りたいのは真実。丁寧に施工してくれるのかな。
どれだけ自分たちに向き合ってくれるのだろう。
どんな関係性を築いているのか。本当のやりとり。本当の声です。




そこで提案させていただいた案は、
お家づくりを検討されている段階から、初めてお会いしたときのこと、
契約までの不安、地鎮祭の緊張、建て方が完了したときの家族の安堵、
壁紙の色1枚で8時間悩んだこと、引き渡しの感動、実際住んでからの暮らし方を
一つの「ものがたり」としてアウトプットしました。



お客様は施工事例だけを見て注文するのではありません。
工務店の考え方やスタンス、やりとりも重要視し、それら全部加味して契約を決めます。

美しい施工写真だけを撮ればいいと思うのは大きな間違いです。























<ウェブサイト ものがたりページ>

デザインのプロセスと解剖

<平岡工務店の向き合い方を形へ>















<哲学を可視化したウェブサイト>

全てを1つのウェブサイトにまとめる。
それは容易なことではありませんが、顧客は最初ウェブサイトでしか判断できないのです。



1コンテンツ1コンテンツじっくりと向き合います。
1文字1文字、この言葉遣いは平岡工務店らしいかと向き合います。
デザインも然り、文字の大きさ、文字間、行間、文字色全てが調和されてこそ初めて美しいデザインの輪郭が浮き出てきます。
細かい調整にこそ拘り、綺麗なレイアウトデザインを生み出しております。



また、桶屋では写真をとても大切にしてます。言葉だけでは全てを伝えることに限界があります。
ホームページではお客様が直接体験出来ないため、言葉と写真でその体験を伝えなければなりません。
文章を引き立たせる、文章を読みたくなる美しい写真が必要なのです。

<たった1ページの効果の高いリクルート>

リクルートだけの特設サイトが必要ですか?との問いに僕は自信を持って「NO」と答えます。
僕たちが売上に目が眩めば「今流行りですからリクルートページつくった方が求職者にアピールできますよ!」と言うでしょう。


大切なことは本体のウェブサイトにきちんとコンテンツが詰まっているかどうか。この1点だけです。
本体サイトを少し引き伸ばしたような薄っぺらいリクルートサイトに何の意味があるのでしょうか。
会社のイズムを理解してもらえるウェブサイトさえあれば充分。その充実したサイトを見て求職者はもうすでにファンになっていますから、わざわざ100万円コストを投入してリクルートサイトを作る意味など無いのです。


事実この1ページで願っていたスタッフ様が入社されました。成功です。
今見ていただいている株式会社桶屋のウェブサイトも同じく求人ページは1ページです。
たった1ページで年間十数人もの求職者から問い合わせがあります。


本体サイトに意識を集中する。他に意識を分散させると全てが薄くなります。
本当に来て欲しい、考え方がしっかりした求職者はよく見抜いています。
自分の人生をここに掛けて良いかと観ていますので。

<まるで平岡工務店の建てる家のような全てがジャストの特殊封筒>





285mmx225mmx40mm


平岡工務店のパンフレットがぴったり入る封筒。
幅、高さは勿論、マチにも拘った。
少しでもオーバーサイズのスーツスタイルは野暮です。ジャストフィットが1番美しい。


あと1mm長くても短くてもダメ。
実際にパンフレットを入れ、1mm単位で何パターンも検証しました。
入れた時のフォルムの美しさ。
パンフレットと封筒内部の心地よい隙間。
入れて持った時の手の感触。
ベロの締めやすさ。


まるで平岡工務店の建てる家のように。
完全に計算尽くされた、心地よいジャスト。

<施主様の教科書としての会社案内>
工務店ブランディング成功事例








パンフレットの本当の役割知っていますか?
パンフレットはただ渡すものでは無い。ましてや郵送でバサバサ配るものでは無い。
パンフレットの本当に活用の仕方を表現したこの1冊。


これは平岡工務店の教科書。
おうちが出来上がる頃には、折りシワが出来、いっぱい書き込みがされていてそれも1つのプロセス。
これがお施主さまと一緒につくりあげていく平岡工務店の会社パンフレットです。

<ワークショップやイベントでお渡しする簡易会社案内>








<平岡イズムを表現したコピーとイラスト>














イラストやコピーの温度感が非常に大切。
いかに「平岡工務店らしい」のか。この1点だけです。


線の色の濃さ、色、線の細さ全てに拘りがあります。
また言葉の温度感も引っ込め過ぎず、出し過ぎず。
この絶妙な塩梅が非常に大切です。


株式会社桶屋の中で全てを生み出しているからこそ、良い塩梅で全てが統一されます。
ブランディングのアウトプットではこの「本当の統一」が一番大切です。

<ご挨拶を丁寧に贈る年賀状>












年賀状ですが、封筒に包まれています。
年賀状ですが、厚み1mmあります。


年賀状とは「ご挨拶」を丁寧に贈るものです。
平岡工務店のお家づくりと同じ印象をこの年賀状でも表現しました。

<小口染め年賀状>








<特殊サイズ活版名刺>








<2年目以降の「本当に上手くなる写真講座」>




<以下平岡工務店さまスタッフ撮影写真>











<平岡工務店さまウェブサイトより転用>

大切なことは社内で良い写真を撮れるメンバーを育成すること。
「ブランド感を守る」フェーズに入ると外部に出るモノのクオリティを保たなければなりません。


毎日の企業様の活動、ブログなどで使う写真だからと言って
写真のレベルが圧倒的に違うとユーザーは違和感を感じます。
また中小企業では毎回写真撮影にコストを掛けられません。
だからこそ私たちは「ブランドを守る為の写真講座」という形で、実践で使える知識や技術、考え方を伝授しています。


桶屋の写真講座は小手先の技術の習得が目的ではありません。
小手先のことはググればいくらでも出てきますし、本屋に行けば山積みになっています。
写真の本質を学べるワークショップですのでiPhoneで十分です。
むしろiPhoneで綺麗に撮れたら一眼でも当然綺麗に撮れます。
逆も然り、iPhoneで上手く撮れないのに一眼で上手く撮れる訳がありません。


写真の真髄教えます。

<リブランディングで一番大切なこと>




<毎月定例のインスタグラムのチェック&ディスカッション>

ブランドとは築きあげるまで相当な時間が掛かります。
しかし崩壊するときは一瞬なのです。

船場吉兆が「客の食べ残しの再提供」「地鶏の産地偽装」など明るみになり
その今までの船場吉兆ブランドは崩れ落ちました。


株式会社桶屋はブランドを築き上げるお手伝いもしますが、
もっとシビアに注視しているのがブランドをいかに守るか。
つまりブランドとしての「許容ゾーン」です。
ブランドを守るべく、「ここまでならOKゾーン」と「超えてはいけないゾーン」
をしっかりと把握し、超えそうになったら笛を吹き、死に物狂いで止めます。



なぜ死に物狂いなのか。それは一度でも超えてしまうと中々戻ってこれないからです。
船場吉兆の事件は永遠に語り継がれるでしょう。
いくらごめんなさいと謝ってもブランドは回復しないのです。
安易な判断が一生立ち上がれないのダメージを受けるのです。


会社は調子が良い時こそ冷静な判断が鈍るものです。
冷静さが失われると「まいっか」「行ってしまえ」「何とかなる」
と意思決定になります。その意思決定で崩壊するのです。



平岡工務店さまとは毎回のブランディングミーティングで
この言葉の表現は適切か?
平岡工務店のお問い合わせに対する資料の送り方はどうするべきか?
OBさんが丁寧に暮らせるようなイベントは何か?
見学会のアテンドの仕方はどうか?
打ち合わせ時の音楽はどうするか?
お客様に出すコップはどうするか?
など、挙げればキリがないほど議題に上げ、徹底的に話し合います。


そうすることでブランドをキープすることが出来るだけではなく、
ブランディングメンバーの共通認識・学習にも繋がります。
この「認識・学習」が非常に大切なポイントです。
株式桶屋は基本的に3年でブランディング契約が一度終わります。
その理由は会社概要ページの「本当の自立」を読んでいただければご理解できると思いますが、
誰かの力に頼らなくとも、最終的に自分たちのことは自分たちで守っていかなければならないのです。


誰かの力に頼ってばかりいるから「力」がつかず倒れていきます。
基礎ブランド力を3年で身につけてもらいます。

時間を共にし、同じ釜の飯を食う







<行き先をイクラピンで決める。クリエイティブな宛の無い旅>











<いざ大峰山へ。修行です>







<平岡さんが握ってきてくれた生姜飯。同じ釜の飯を食う(笑)>





<3年間最後のMTGの後、渋いプレゼントをいただきました。これは嬉しかった〜>

3年が経ち、桶屋のブランディングは一度卒業です。
私たちデザイン事務所から見ても非常にレベルの高いクリエイティブシンキング力、
写真力、コピーライティング力が備わったと感じます。
また、売上棟数や成約率も上昇し数字的な結果もきちんと出ました。


しかしこの高い水準は誰しもが簡単に到達できるレベルではありません。
トップだけ経営陣だけではなく、チーム全員がブランディングについて意識をすることが重要です。
日々の弛まぬ努力、一つ一つブランドについて丁寧に考え、実行してきたからこその結果があると感じております。
真のブランドをつくる・守るとは正にこの事であり、今後も継続し成長を見守りたいと思っております。


社長の平岡さんとは良く食事に行きます。
行く宛もない旅に出ました。行き先は運のみが知る旅で、ピンが刺さったところに行くといったものです。
旅館もカンで良さそうなところに泊まり、夜中までウイスキーを飲み明かし、飽きる事なく話が尽きませんでした。


基本的に遊んでいる時は仕事として捉えて無いのですが、仲が深まることで
ミーティング時に話していても何を言いたいのか「1」聞けば「100」理解できるようになります。
野暮なやりとりもなく、レベルの高いクリエイティブが生まれます。


株式会社桶屋のやり方は一貫して「同じ釜の飯を食べる」。
人と人のコミュニケーションを大切にしたいと考えております。
人同士なので当然合う/合わないはありますが、尊重し合えるクライアント様には尽力させて頂く所存であります。
ブランド感・世界観をつくり、何があっても負けないブランドをつくって参りましょう。





株式会社Remix Design | 平岡工務店様

所在地:〒631-0055 奈良県奈良市大和田町1115
創業:平成23年4月1日 法人を設立
従業員数:9名
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